引きずっている心の傷を癒す4つの方法

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人は誰でも、大なり小なり心に傷を抱えています。自分ではそんなつもりなかったのに、些細なことが実は重大な心の傷になっていることもあります。

心に傷がつく原因も人それぞれです。家族や恋人であったり、友人や学校の先生であったり、人ではなく出来事であったり…。

そんなさまざまな心の傷を自分自身で癒す方法がありますので、ご紹介いたします。

心の傷はどこから始まっているのか見つめ直す

心の傷があると人生で何か踏み出そうとするときの障壁になりがちです。

たとえば、誰かに意見を言いたい時「でも、自分の話なんてどうせ聞いてもらえない…」と思って、言うのをやめてしまう。これも心の傷が影響しています。

  • なぜ、そう思ってしまうのか?
  • その心の傷はいつから付いたものなのか?

これを見つめ直してみましょう。

あるEさんという女性は、好きな人ができても「どうせ自分は愛してもらえない」と思い、恋愛に踏み出さないように生きてきました。Eさん本人はこれを、“前の彼氏からひどい扱いを受けてふられたせいだ”と思い込んでいました。

しかし実は「幼い頃に父親がいなくなってしまったこと」が一番最初の心の傷だったのです。Eさんは“お父さんは自分を愛していなかったから、いなくなった。お父さんに愛されなかった自分が、他の男性に愛してもらえる訳がない”と無意識に思い込んでいたのでした。

このように、ここ最近(数年)の間でできたと思い込んでいた心の傷が、実は何年も何十年も前からついていたものだったと発覚することがあります。

あなたが今抱えている心の傷も、実は自分が思っているより遥か前に始まっているものかもしれません。

上澄みをすくってばかりいても解決しない事もあります。スタートを探してみましょう。

ただし、自分が無意識に記憶から消していたことを思い出したり、思い出すのにひどい抵抗や衝撃が起こる場合もあります。

そんな時は一人で見つめ直すのを中止して、危険な状態に陥る前に心理カウンセラーなどの第三者を頼りましょう。

心の傷を癒す方法

今悩んでいる最中の心の傷や、そもそものスタートである傷を見つめ直したら、いよいよ癒す肯定に入ります。自分で自分を癒すためにまず必要なのは、“自分はとても大切な存在である”という気持ちです。

1. 自分を傷つけた人への怒りを引きずり出す

まず、今自分が「この人に傷つけられた」と思っている人への怒りを引き出しましょう。これは複数の人や出来事そのものでも構いません。

心の傷を癒すために“許しましょう・感謝しましょう”という考え方があります。もちろん許しや感謝も必要なことですが、怒りや憎しみを無理やり押さえつけたまま許したり感謝しようとするのは無理があります。

ばい菌や汚れが入ったままの傷口を、薬で蓋をして無理やり縫い付けたらどうなるでしょうか? ばい菌が増殖し、膿が溜まり、最初の傷よりも酷い状態になりますよね。

怒りや憎しみを昇華しないまま許しや感謝をしようとするのは、それと同じことです。傷口に入ったばい菌と同じく、怒りや憎しみをきれいに洗い流して外に出さなければなりません。

自分を傷つけた人への怒りを引き出す方法は、基本的に“紙に書く”ことです。恨みつらみを箇条書きしたり、傷つけてきた相手へ「出さない手紙」を書くのも良いでしょう。

SNSやブログなど、人目がある所には書かない方が良いです。プライバシーの問題もありますが、一番の問題は手加減して書いてしまうことです。

たとえばどんなに毒舌を吐く人でも、心のどこかで「必ず誰かが賛同してくれる」と思っているものです。社会生活をしている限り、人目を全く気にしない人など存在しません。

誰かが読むことを気にしながら、怒りや恨みつらみを書いては何の意味もありません。ばい菌を洗い流すのと同じなのですから、自分の気持ちを何の遠慮もなく表に出していきましょう。

「誰も読まない」と本気で思って書くと、自分でも驚くような罵詈雑言が飛び出すことがあります。これが一番の狙いです。その調子でどんどん書き出していきましょう。

すべて出し切った後は、その紙を内容が読めないくらいビリビリに破って捨てましょう。シュレッダーでもOKです。

2. 未来の自分になりきって今の自分を励ます

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざがありますが、分かってはいても今抱えている心の傷は苦しいですよね。そこで、“心の傷を克服した自分になりきる”という方法があります。

想像力をフルに働かせて、今抱えている苦しみや悲しみからすっきり抜けられた自分の姿を想像するのです。そして、そんな未来の自分になりきって、今現在の悩んでいる自分にエールを送ります。

手紙や日記でも、メールの下書きやパソコンのメモ帳でも何でも構いません。できるだけ毎日書くよう習慣づけて下さい。

書く内容は、以下のようなものが良いでしょう。

  • 未来の自分がどんな風に幸せになっているか伝える
  • どんなに苦しいかを共感する
  • 必ず乗り越えられると励ます

自分に手紙なんてバカバカしい…と思うかもしれませんが、意外とこの方法は効果があるのです。物凄くつらい時、本当の意味で自分を救ってあげられるのは自分しかいません。

未来の自分になりきって励ます事は、“自分で自分を救う・癒すレッスン”になります。

3. 幼い頃や過去の自分を労ってあげる

2番に少し近いですが、こちらはもっと体感的な方法です。心の傷がずいぶん前のものである場合は、“当時の自分”をぬいぐるみや枕・クッションなどに見立てて抱きしめてあげます。

そして、思いつく限りのやさしい言葉で過去の自分を労わってあげましょう。「あんなつらい事があったのに、よく頑張ったね」「よく耐えてきたね、えらかったね」など…。

心理学では“エンプティ・チェア”という技法があります。これは、自分の座る椅子の前にもう一つ空の椅子を置き、その椅子に相手が座っていると見立てて話しかける心理療法です。

相手は過去の自分であったり、心の傷の原因となった人物であったり、様々な場合があります。抱きつくのに抵抗がある場合は、このエンプティ・チェアを行って心の傷に言葉をかけても良いでしょう。(椅子でなく座布団などでも有効です)

4. 心の傷を素直な気持ちで人に話す

1〜3までの方法で、ぐちゃぐちゃだった苦しみや怒りなどもかなり整理されてくる筈です。

混乱したままで他人に心の傷を話すのは良い結果を生みませんが、整理されて落ち着いた状態になったら、人に話すのも有効です。

これは信頼できる恋人や友人などであったり、心の傷の原因となった本人でも良い場合があります。本人に話すのはかなりハードルが高いので、まずは友人などがベストでしょう。

こんな話があります。長い間“お母さん”が心の傷の原因であったKさんは、怒りや憎しみを書き出し、過去の自分を励まし続けたある日、ふと「お母さんと過去の事を話す」機会ができたのだそうです。

そこでKさんは、「幼い頃、お母さんにされた事がものすごく悲しかった」という話をしました。いつもは口喧嘩になってしまうのに、Kさんのお母さんはちゃんと聞き入れてくれ、自分の苦しかった話や謝罪の言葉を言ってくれたのだそうです。

その一件から、Kさんは心のつかえがスッと取れたようになり、今までよりも物事を前向きに考えられるようになりました。

心の傷の張本人に話をするのはとても勇気が要りますが、場合によってはとても楽になります。

心の傷を作った相手が亡くなってしまっている場合、精神障害などの原因でこちらの話をどうしても聞き入れてくれない場合は、伝えたい事を書いた手紙を書きましょう。

それだけでもかなり心が軽くなる筈です。

心の傷にとらわれず、新しくやってくる喜びを掴もう

心の傷がずっと癒えないまま、それを抱えて生き続けるのはとても苦しいものです。一朝一夕に癒せるものではないほど深い傷もありますが、今回ご紹介した方法で前向きになれた方が実際にいますので、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

過去を変える事はできませんが、今現在をどのように過ごすかは全て自分次第です。心の傷の痛みを少しずつ手放して、新しくやってくる喜びや幸せをどんどん掴んでいって下さいね。

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