産後うつの原因と対処法5つ

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妊娠してから約10か月。ずっと会いたかった赤ちゃんに会うことができて幸せの絶頂!のはずなのに・・。なぜか気分が落ち込んで、何もやる気がしない。イライラしてばかり。

なぜ?私はおかしいの?母親として育児を頑張りたい気持ちに心や身体がついていけず、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

もしかするとその症状、産後うつかもしれません。産後の心や身体の変化に悩んでいる人のために、産後うつについて解説していきます。

産後うつって何?

優しい笑顔で赤ちゃんを抱っこしているママを見ていると、とても幸せそうに感じます。でも本当に産後のママは皆幸せなのでしょうか?

実は産後女性の5人に1人が幸せを感じることができず、悩んでいると言われています。そして、こうなってしまうのは自分だけ?自分が悪いの?と自分を責めて落ち込んでしまうのです。

産後うつとは

では、この幸せを感じられない気持ちは何なのか。それは赤ちゃんが可愛くないからではありません。母親としてダメなわけでもありません。産後のうつ症状である可能性が高いのです。

産後うつとは、出産後に2週間以上抑うつ状態が続く病気のことです。これはうつ病の一種であり、出産から2~3週間で発症する人が多いものです。

ただ育児が落ち着いてきたと思っていた産後4か月以降に発症する人もいるので、産後といってもいつ発症するかは個人差があります。

また産後うつは、1か月で症状が治まる人もいれば1年以上続く人もいます。完治までにかかる期間も様々で個人差があるといえるでしょう。

産後うつのチェックポイント

赤ちゃんが産まれると急に生活が変化し、慣れない育児がスタートします。そんな中で気分が落ち込んだりイライラするのは、当然のことですよね。

だからこそ産後うつなのかどうかを見極めるのは難しいことです。まずは自分が産後うつになっていないかを下記チェックリストで確認してみてください。

心の症状

  • 何をしていてもイライラする
  • やる気が出ずに全てが憂鬱
  • 不安になって突然涙が出る
  • 悲観的になり自分を責めてしまう
  • 人と話すことが面倒になる
  • 夫や赤ちゃんに対して愛情を感じない

身体の症状

  • 頭痛や吐き気を感じる
  • 不眠になる
  • 食欲がわかない
  • いつも疲れている
  • 胃が痛くなることが多い

このような症状が一時的なものではなく、目安として2週間以上続いた場合は産後うつである可能性が高いといえるでしょう。

産後うつの原因とは

待望の赤ちゃんに会えたにも関わらず、産後にうつ症状が出てしまうのはどのようなことが原因なのでしょうか。

それには女性としての責任や理想、そして生活や身体の変化が大きく影響しています。まずはその具体的な原因をみていきましょう。

ホルモンバランスが崩れてしまう

産後うつの大きな原因として、ホルモンバランスの崩れがあげられます。妊娠・出産・育児。この変化の中で、女性のホルモンにも様々な変化があります。

減少するホルモンや急増するホルモンがあることで、ホルモンバランスが大きく変動しバランスを崩します。これは自律神経に影響を及ぼしてしまうため、産後うつの症状が出てしまうのです。

お腹の中に赤ちゃんがいない虚無感

自分のお腹の中で10か月も生きていた赤ちゃん。まさに一心同体の状態でした。それが出産しこの世に誕生したことで、赤ちゃんを奪われてしまったような気持ちになることがあるのです。

もちろん生まれてきた赤ちゃんは隣にいます。しかし「私の赤ちゃんはどこ?」「お腹にいた赤ちゃんがいない」と大きく膨らんでいたお腹が、ペッタンコになったことで虚無感に襲われてしまい、産後うつ症状が出てしまうのです。

慣れない育児ストレス

育児に正解はありません。どんなに育児本を読みあさっても、自分の子がその通りになるとは限りません。睡眠時間も授乳時間も赤ちゃんによって様々でしょう。

  • なんで泣きやまないの?
  • なんで寝ないの?
  • なんでミルク飲まないの?

全てが手探りで、悩みながら不安を抱えて行う育児。そんな慣れない育児にストレスがたまるのは当然です。

24時間育児は続きます。そこから逃げることは許されません。母親として一生懸命だからこそ、それが大きな責任や負担となるのです。

睡眠不足

育児に睡眠不足はつきものです。赤ちゃんは昼夜関係なく起きたり泣いたりするのですから、それに付き合うママも大変ですよね。

また赤ちゃんが寝た時こそ勝負!と張り切って家事をしてしまうので、自分が眠くなった頃に赤ちゃんは起きてしまうのです。

しかし睡眠不足は、心にも身体にも悪い影響を与えます。やる気が起きずにイライラしたり、思考能力もなくしてしまいます。

マイナス思考で悲観的な考え方にも繋がるでしょう。また頭痛やめまいの原因にもなるのです。

理想と現実に大きな違いがある

妊娠中、生まれてくる赤ちゃんとの生活をたくさん想像していたことでしょう。その想像の中で、自分は完璧なママであり赤ちゃんはただ可愛い存在だったのだと思います。それが理想でもあったのですね。

しかし現実は理想通りにはいきません。いつも必死の形相で余裕のない自分。寝ないで泣いてばかりの赤ちゃん。

こんなはずじゃなかった!私の育児はこうなる予定じゃなかった!そんな理想と現実のギャップにショックを受けてしまいます。そして現実逃避をするかのように産後うつが現れてしまのです。

母親としての漠然とした不安

赤ちゃんが産まれて3か月であれば、母親だって誕生して3か月。まだまだ母親として未熟で当たり前です。

それでも子どもを育てるという大きな責任がある以上、未熟でいいと許されることはありません。それがプレッシャーとなるのです。

自分は本当に母親になれているのか。今後きちんと子どもを育てていけるのか。そんな目に見えない「育児」という漠然とした不安を抱えるようになります。

良い母親になろうと頑張り過ぎてしまう人は特にこの思いが強く、大きな不安と戦うことになってしまうのです。

思い通りにいかないモヤモヤ

育児は自分の思い通りにいかないことが一番のフラストレーションになります。食事も睡眠もトイレもお風呂も全て赤ちゃんに合わせて行います。

赤ちゃんが寝ているうちにこれをやろう!と計画していても10分で起きてしまうこともあります。やりたいと思っていたことの1割もできなかった・・なんてことは日常茶飯事なわけです。

それが毎日続くわけですから、モヤモヤは蓄積されていきますよね。そしてモヤモヤの蓄積がうつ症状に変わってしまうのです。

産後うつの対処法

産後うつチェックリストに当てはまっていたというあなた。まずは自分で意識して、うつ症状を和らげていかなくてはなりません。

自分のためにも家族のためにも、うつ症状は早期対処が大切です。ではどのようなことが対処法となるのか、その方法をここから紹介していきます。

ホルモンバランスを整える

ホルモンバランスを整えるのに効果的なのは、規則正しい生活です。しかし育児中のママにとって規則正しい生活ほど難しいものはないですよね。

そこで完璧を求めず、できる範囲で規則正しい生活を送る努力をしてみましょう。

まずは睡眠時間の確保です。赤ちゃんが寝たら家事!という考えはやめて、赤ちゃんが寝たら寝る!と切り替えてみましょう。

家事は少し休んでもどうにかなります。それよりも睡眠の方が大事です。寝られる時には一緒に寝ましょう。

続いては食事です。時間は不規則になりがちですが、なるべく栄養バランスを考えて食事を摂りましょう。

食パン1枚だけ食べるなんてことはせず、作れないのであれば惣菜でも良いので和食中心に摂取してみてください。また大豆はホルモンバランスを整える効果があります。豆腐、納豆、豆乳を積極的に摂りましょう。

その他、身体を温める半身浴も効果があります。ハーブティやサプリメントを試してみるのも良いでしょう。

少しずつ妊娠前のホルモン状態に戻していき、産後うつの大きな原因をやっつけましょう。

頑張っていい母親になろうとしない

産後うつになりやすい人は、完璧主義で頑張り屋タイプの人です。いい母親にならなければという思いが強いので、その責任や負担が重くのしかかり自分を潰してしまうのです。

でもいい母親とは、完璧に家事や育児をする人ではありません。子どもにとっていい母親とはいつでも笑顔で包み込んでくれる人です。

部屋が汚くても、母乳が出なくても、食事が手抜きでも別にいいのです。隣で一緒に笑っていることができれば、それが一番なんです。

無理せず自分のペースで。赤ちゃんと一緒にゆっくり一歩一歩。少しずつお母さんになっていきましょう。

頼れる人に頼る

何でも自分1人で頑張ろうとしてしまうと、疲れてしまいます。産後は自分でも思っている以上に心と身体に負担がかかっているのです。頼れる人にはとことん頼りましょう。

  • 両親や義理両親
  • ご近所
  • 友達

あなたの周りには頼れる人はいますか?なかなか頼れる人が身近にいないという場合には、ネットで近くにある子育て支援を検索してみるのも良いでしょう。

今は子育てに関する支援をしていたり、相談できる場所も増えています。このようなサポートも遠慮せずに使ってみましょう。

また人に話すだけで軽減される気持ちがあります。遠くに住んでいる両親や友達に今自分が抱えている不安な気持ちなどを聞いてもらってください。全部1人で抱え込んでしまうのはやめましょう。

周囲と比べない

赤ちゃんが生まれると、つい他のママや赤ちゃんと比べてしまうことが多くなります。

  • 同じ産後なのにあのママ綺麗!それに比べて私は・・
  • なんだか育児に余裕のあるママだな!それに比べて私は・・
  • 赤ちゃんがいるのに家事も完璧なママだな!それに比べて私は・・
  • 同じ月齢であの子は寝返りしている!それに比べてうちの子は・・
  • あの子は夜にスヤスヤ寝るらしい!それに比べてうちの子は・・

ママも赤ちゃんも比べればきりがありません。でも比べる必要なんてありません。比べる意味がないのです。

ママにも赤ちゃんにも、それぞれのペースがあります。そのペースの中でいかに楽しく生活できるか考えれば良いのです。焦っても悩んでもマイナス思考になるだけです。

今しかない赤ちゃん期を満喫する

育児をしていると、なんだかゴールの見えない戦いをしているような気持ちになります。でも一生の中で、赤ちゃん期間はたった1年だけです。

泣いてばかりいるのも寝ないのも今だけ。今は赤ちゃんにとってママしかいないのです。この世に誕生したばかりで不安なのです。

きっとあと数年もすれば、ママに喧嘩を挑んできます。ママを置いて1人でどこかへ行ってしまいます。

その時に思うのです。「赤ちゃんの時は可愛かったな~」と。今は大変なことしかないと思ってしまうかもしれませんが、ママが絶対の可愛い赤ちゃん期は本当に短い今だけのものです。

それを幸せに感じて、楽しまなければ勿体ない!数年後の自分に赤ちゃんと過ごした幸せな期間を思い出させてあげられるように、今を存分に満喫してみましょう。

産後うつで夫の理解・協力を得られない時はどうすればいい?

産後の一番の協力者となる夫。そもそも2人の子どもなのですから、協力者という言い方じたい間違っているかもしれません。

もちろん夫には仕事があるので、育児の中心がママになるのは仕方ないことです。それでも夫の理解や協力があるだけで救われることはたくさんあります。そんな夫の理解や協力を得られない場合はどうしたら良いのでしょうか。

ママはお腹に10か月赤ちゃんがいました。その間に心も身体もママになる準備を少しずつしてきたわけです。

でもパパは赤ちゃんが生まれて初めてパパになります。戸惑ってしまうのも仕方のないことですね。

また1日中一緒にいるわけではないので、ママの大変さを100%理解するのも難しいことです。まずはそんなパパの気持ちを理解してあげましょう。

その上で自分の気持ちを伝えてみてください。どんなところを理解して協力してほしいのか具体的に話しましょう。「言わなくてもわかってよ」を求めてはいけません。

そしてパパがパパになれるように、赤ちゃんとパパの2人時間を作ったり、母乳でもミルクを搾乳してあげてもらったり、お風呂に入れてもらったり少しずつできることを増やしてパパとしての自信と自覚を持たせてあげるのです。

夫もパパ初心者。あまり多くを求めずにお互い理解しあえるように努力してみてください。

マタニティーブルーとの違い

産後にはマタニティーブルーになると言われることもあります。このマタニティーブルーは産後うつとは違うものなのでしょうか。

産後うつは産後から少し期間が空いて症状が出ることが多いのに比べ、マタニティーブルーは、分娩直後~10日以内に症状が出ます。

ピークは2~3日といわれているので、産院に入院中にマタニティーブルーになる女性が多いでしょう。これは2人に1人が経験するとも言われています。

症状は産後うつと同じなのですが、どれも一過性のものなので産院を退院する頃には治まっているでしょう。主な原因はホルモンバランスの変化なので、産後うつのように精神的なものから症状が出るということは少ないです。

産後うつは二人目以降でもなる?

産後うつは育児になれない一人目の出産後になるものだと思っている人も多いようですが、実は二人目以降でもなり得るものです。

むしろ一人目の育児の方が余裕もあり、気分も高まっていることが多いので、二人目以降で産後うつになるママもたくさんいます。

二人目になると、上の子の育児と赤ちゃんの育児の同時進行。休む時間も余裕もなくなります。上の子が大きくなっているとはいえ、その年齢での育児の悩みというのは常に尽きないものです。

例えば上の子が2歳で第二子を出産した場合は、まさにイヤイヤ期。なんでも嫌だ嫌だと泣きわめくことがあるでしょう。

上の子が3歳で第二子を出産した場合は、反抗期。知恵がついて生意気なことも言ってくるでしょう。

それぞれ悩みも考えることも二人分になるので、ママは余計に心も身体もグッタリしてしまい、産後うつになってしまうのです。

産後うつ放置しておくとどうなる?

ここまで産後うつについて紹介しましたが、産後うつは一種のうつ病です。期間が長引き、対処法を試しても症状が改善されない場合には病院を受診することも必要です。

産後うつ状態の時、ママと赤ちゃんはとても狭い世界にいます。そのままでいるとママは赤ちゃんを憎んでしまい、手を出してしまうこともあるのです。幼児虐待のニュースを多く耳にするのも産後うつを放置した結果であるかもしれません。

病院を受診することは、狭い世界から出るきっかけになります。産後うつと認めずに自分を責めていた生活から抜け出すこともできます。

先生に相談をすることで心が軽くなることもあります。そして授乳中でも飲める薬もあります。

一緒に乗り越えようと考えてくれる強い味方ができることは大きな変化となり、産後うつを治すためには必要なことです。自分で解決できない時には放置せずに病院に相談しにいってください。

まとめ

産後は幸せしかない!なんていうのはただの幻想なのかもしれません。もちろん大きな幸せもたくさんありますが、同じくらい大変なこともあります。それを乗り越えて親になっていくのです。

あなただけではありません。子どもを生む女性は、誰もが不安を抱えています。

一人で頑張ろうとせずに、周囲の人の力を借りてゆっくり子育てを楽しめるように頭と気持ちを切り替えていけると良いですね。

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