
いつも頑張っているのに常にギリギリ状態が続くと、「もしかして、自分は仕事が遅い…?」と不安に感じてしまいますよね。何とかしたいけど、常に仕事に追われていて難しいと諦めてしまう人も多いです。
しかし、仕事が遅い原因を理解してしっかり対策すれば、確実に今より仕事のスピードを上げることができます。今回は、仕事が遅い原因と対処法について紹介します。
仕事が遅い人の原因は思考回路にあった!8つの特徴
一生懸命真面目に取り組んでいるのに仕事が遅いのは、決してあなたの能力が低いからではありません。実は、「一生懸命真面目に取り組む姿勢」が、仕事が遅い原因の1つでもあるのです。
仕事が遅くなってしまうのは、能力そのものよりも、その人の思考回路が大きな原因なんですよ。一体どんな考え方をしていると仕事が遅い人になってしまうのか、詳しく解説します。
1.優柔不断で決断が苦手
仕事には様々な決断事が付きまといますよね。小さなものならば資料の書式、大きなものならば取引先との交渉法。仕事中はあらゆる決断を迫られます。
優柔不断だとなかなか決断ができません。一生懸命ギリギリまで悩んでようやく決断することになります。すると、必然的に仕事が遅い人になってしまうのです。
2.取捨選択ができず全て保管する
仕事は次から次へと新しいことが舞い込んできます。1つずつ独立している場合もあれば、過去の仕事と連動している場合もあります。
効率を上げるためには、必要なものとそうでないものを取捨選択しなければなりませんが、仕事が遅い人はそれができません。結局「何があっても良いように」と真面目に全てを保管してしまいます。
すると、どんどん資料やデータが増えていきます。そして、必要なものを探す時に時間がかかってしまうのです。こうして、取捨選択ができない人は、データ1つ探すのにも手間取り、仕事が遅くなってしまいます。
3.良く言えば保守的、悪く言えば改革が苦手
仕事が遅い人は以前からのやり方を真面目に守り続けようとします。それが「当たり前の事」と認識し、自分はやり方を守っているから大丈夫だと安心しています。良く言えば律儀で保守的です。
でも、パソコンはどんどんバージョンアップされますし、インターネットでも新しいサービスが次々に生まれています。もしかしたら、過去のやり方よりもずっと効率の良い方法があるかもしれません。
そういった可能性を考えず、改革という発想がない人は、仕事が遅い人になってしまう危険性が高いのです。
4.仕事を線ではなく点で考える
仕事のスピードを上げるためには、全体を見渡した上で仕事のつながりを把握して、やり方を工夫しなければなりません。
しかし、仕事が遅い人は目の前にある仕事のみに注目します。1つずつの仕事に全力で取り組んでいるのですが、他との繋がりを考えず点として仕事を捉えるので、二度手間、三度手間になってしまうことも多いです。
例えば資料作りの例を挙げると、仕事が遅い人に限って1ページずつ仕上げていこうとします。すると、1ページ目を完ぺきにした後2ページ目に取り掛かり、1ページ目の矛盾に気付いてやり直す…、ということが起こります。これでは仕事が遅いのも仕方ありません。
5.忙しいことが美徳だと思っている
仕事が遅い人は、問題を感じつつも「常に仕事に追われているギリギリの状態」が嫌いではありません。それどころか、心の奥底で忙しいことを美徳だと思っています。しかも、本人がそのことに気付いていることは少ないです。
そのため、本当はサクッと終わるようなことでも、異様に時間をかけてしまいます。「仕事が遅い」と思いつつ、必要のない部分に時間をかけてしまう癖があるのです。
その理由は、残業することが頑張っている証拠になると思っているからです。「早く仕事をあげたら手抜きだと思われるかも」という心配する気持ちもあります。
これでは、仕事が早くなるはずがありません。結果よりも経過を重視するのは、仕事が遅い人の特徴でもあります。
6.忙しいことを言い訳にして様々なことを先延ばしにする
仕事が遅いと、常に仕事に追われて忙しい状況に陥ります。そうすると、毎日ヘトヘトで様々なことをつい先送りにしてしまいがちです。これが更に仕事を遅くする原因となります。
忙しいとつい先送りにしてしまうことには、以下のようなものがあります
- 資料整理
- 納期にまだ余裕がある仕事
- 仕事に役立つジャンルの勉強
この3つは、仕事の効率を上げるために率先してやるべきことでもあるんです。しかし、忙しくて余裕がなく先送りにしてしまい、非効率で仕事が遅くなってしまいます。
7.人に質問するのは相手に迷惑だと思っている
仕事が遅い人は、わからないことがあっても自分で解決しようとします。自分が知っている知識内で何とかやり遂げようとしたり、わかるまで考え込んでしまったりするのです。
そのため、一度躓くと非常に時間がかかります。詳しい人に聞いてしまえば5分で終わったかもしれないことに、30分や1時間かけてしまうこともあるんです。
そこまでして、なぜ自分だけでやりたがるのかと言うと、物凄く周囲に気を遣うタイプだから。自分が質問して相手の仕事を滞らせてはいけないと遠慮してしまうのです。
確かに、わからないことを聞くということは、相手の時間を自分の為に費やしてもらうことです。でも、それで仕事が早くなれば、結果的には双方にとって得になります。
むしろ、ひたすら考え込んで時間がかかってしまうことの方が、周囲に迷惑をかける可能性が高いんです。しかし、仕事が遅い人はそのことに全く気付いていません。
8.心配性で無駄に仕事を抱え込んでしまう
仕事が遅い人に限って、仕事を一人で抱え込む傾向が強いです。慎重で心配性なので、人に任せることができません。
そのため、仕事が遅いのに常に一定量の仕事を抱え込む羽目になります。そして、抱え込み過ぎてパンク寸前!常に繁忙期状態で、仕事を早くするための行動を起こす余裕もゼロになってしまいます。
最終的には、仕事をさばききれなくなり、ギリギリになって初めて周囲にSOSを出します。自分の仕事が遅いだけではなく、周囲を巻き込む最も面倒な原因です。
仕事が遅い状況を変える為の8つの対処法
仕事が遅い今の状態を変えるためには、まず仕事に必要なスキルを身につける必要があります。しかし、それだけではなく、同時に仕事が遅くなる原因の考え方を根本的に変えていかなければなりません。
それでは、仕事が遅いと感じた時、何から始めどうしたら良いのかの対処法を、詳しく解説していきましょう。
1.基本的なパソコンスキルを会得する
まず、仕事が遅いと感じた人がやるべきは、基本的なパソコンスキルを会得する事。今、あなたが知っている知識だけで仕事をしているから、仕事が遅いのです。知らないだけで、便利な機能はたくさんあるんですよ。
仕事の効率化ができる簡単な便利機能をいくつか紹介します。
ショートカットキー
マウスを動かすことなくキーボード上で簡単に操作でき、時間短縮になります。少なくとも以下は覚えておくとよいでしょう。
- Ctrl+A:新規作成
- Ctrl+C:コピー
- Ctrl+X:切り取り
- Ctrl+V:貼り付け
- Ctrl+Z:1つ前の動作に戻る
- Ctrl+S:上書き保存
エクセルの関数機能
エクセルで数字を扱う仕事が僅かでもあるならば、絶対に学んでおくべきです。場合によっては数十分どころか数時間時間の短縮になるかもしれません。便利な関数をいくつか紹介します。
- SUM:指定した条件のみ合計値を出します。
- AVERAGE:指定した選択範囲の平均値を出します。
- COUNT:データの個数をカウントします。
- VLOOKUP:文字列をキーにして複数のデータを紐づけます。
その他、エクセルには便利な関数がたくさんあります。エクセルのヘルプ機能とインターネット検索を併用すると、あなたが求めている機能を見つけやすくなりますので、試してみてくださいね。
ワードやパワーポイントについても同じことが言えます。美しく、且つ速やかに資料作成するためには、便利な機能は1つでも多く知っていた方が良いのです。
パソコン機能は語学や複雑な数式のように、会得するために段階を踏むようなものではありません。「使いたい機能がどこにあるのか」を覚えるだけです。たくさんある引き出しの中から、あなたが使いたい機能の場所を探すような感覚です。
今の時代、仕事とパソコンは切っても切れない関係です。だからこそ、隙間時間を上手に利用してパソコンスキルを身につけてくださいね。
2.デスク周りを整理整頓する
デスクが散らかっていると、どうしても頭の中も散らかってしまいます。そして、考えがまとまらず、更には1つの仕事をするのに必ず何かを探す羽目になります。この探す時間が大きなロスとなり、仕事が遅くなってしまうのです。
ですから、デスク周りの整理整頓を常に心がけましょう。データとして保存するもの、紙媒体でファイリングするものを分別して、必要最低限のものだけデスクの上に並べてください。
デスク周りを整理整頓すると、自分の仕事の優先順位も同時に整理することができます。当然物を探す時間も減り、仕事全体の効率を上げることができるのです。
3.やるべき仕事をリスト化する
整理整頓をすると、自分が今抱えている仕事全体を見渡すことができます。それをしなければ整理整頓できないからです。
そうしたら、次はやるべき仕事をリスト化していきましょう。エクセルの表でつらつらと入力しても良いですし、ポストイットに1つずつ書いてペタペタと貼っていくのもおすすめです。一手間かかりますが、リスト化することでより具体的に仕事を把握することができます。
片付いた仕事はリストからどんどん削除していきましょう。こうすれば、常に自分がやるべき仕事を目で確認できますから効率が上がります。
4.仕事の優先順位を常に考える
仕事全体を把握すると自然とわかってくるのが優先順位です。これが仕事の効率を上げるために最も重要になります。
仕事が遅い人は、つい目の前のことに手を付けてしまいがちです。でも、仕事はたくさんの人と関わりながら行うものですよね。その流れを汲み取って順番を組み立てることが、余計な手間を省くことに繋がります。
5.数分で終わる仕事は即座に片づける
仕事の優先順位を考えることは、効率を上げるために重要です。しかし、数分で終わる仕事については例外となります。
数分で終わる仕事の中には、緊急性のないものも多いです。その気になればすぐに終えることができるという心の余裕もあり、つい溜め込んでしまいがちです。
でも、仕事の大小は関係なく数を多く抱え込んでしまうと、デスクも散らかりますし脳内も散らかってしまいます。2番目の項目で解説した整理整頓と真逆の状態になってしまうのです。
だから、数分で終わる仕事は即座に片づけてしまいましょう。デスクもスッキリするし、小さな気がかりがなくなるので、集中して仕事に打ち込むことができます。
6.報告・連絡・相談を密にする
仕事とは、人と深い関りを持つことでもありますよね。特に会社に所属していると、チームを組んで1つの仕事に取り組む機会が多いです。
そのため、報告・連絡・相談を密にすることが必須になります。しかし、仕事が遅い人はホウレンソウが充分ではないことが多いのです。
報告・連絡・相談を怠るとどうなるのかと言うと、情報の共有化が遅れて仕事全体の流れを遅くしてしまい、知っていれば簡略化できた内容に時間がかかってしまいます。また、相談していれば早い段階でわかった修正点・改善点が、ある程度進んだ段階で見つかり、時には振り出しに近い状態に戻ることもあります。
仕事が遅い人には真面目で一生懸命なタイプが多いですが、それ故に一人で頑張ってしまいます。報告・連絡・相談するのはあなただけではなくチーム全体の効率を上げることなので、細かく行うように心がけましょう。
7.ルーティーンの仕事に改善点がないか考える
毎日、あるいは毎週や毎月必ず行わなければならないルーティーンの仕事があるならば、「もっと早くできる方法はないか」を考えてみましょう。ほんの少しでも改善点が見つけられれば、仕事のスピードアップに繋がります。
頻繁に行うルーティーンの仕事だからこそ、改善点があるか考えることが重要なんです。「このように教わったから」と、何の疑問も感じず、ただ教えられたままに仕事をしていれば、仕事の効率化は図れません。
改善や改革は、実行まで手間がかかります。あなた一人で完結できる作業ではない場合、それに関わる仕事仲間への提案や相談も必要です。しかし、手間がかかるのは最初だけで、改革できればその後はずっと今より仕事が早くなります。
8.わからないことは知っている人に質問する
仕事でわからないことに対して、自分で考えるという姿勢はとても大切です。しかし、しばらく考えてもわかりそうにないと感じた時は、知っている人に質問することも同時にとても大切なことです。
会社は組織です。あなたが得意で貢献できる分野もあるでしょう。そして、あなたが苦手で「わからない」と悩む分野が得意な人が必ずいるはずです。
会社は同じ職場で働く仲間たちが協力して仕事を円滑に行う場です。あなたが「わからない…」とそこで仕事を止めてしまうよりも、詳しい人に質問してしまった方が、ずっと仕事が早く終わります。
しかも、どこに詳しい人がいるのかを探すことで、社内の事をより深く理解できるんです。これを繰り返していけば、どの部署で何を扱っているのか、どこに問い合わせれば詳しい人が見つかるかわかるようになります。問い合わせることがコミュニケーションとなり、社内の色々な人と繋がりができるのです。
まとめ
仕事が遅い原因は、本人の能力ではなく考え方や取り組み方です。そのため、対処法は難しいものではなく、心がけやちょっとした改革で見違えるようにスピードアップできることが多いです。
今回紹介した対処法を、是非実践してくださいね。小さな努力を積み重ねれば、きっと1年後には「仕事が遅い…」という悩みが解消されています。