心配性は考え方の癖だから直せます。心配性を直す3ステップ

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心配性で悩み、生きにくく感じている人は少なくありません。日常の中で少々心配な事柄が頭に浮かんでくるのは自然ですし、適度な心配は人生において良い刺激になることもあります。

しかし日常生活に支障をきたすほど心配性が進んでしまうと、「良い刺激」をはるかに通り越して、自分を苦しめるだけです。

心配性は焦って克服しようとするのではなく、「まずは気長に、ゆっくりと付き合っていく姿勢を持てるようにしよう」というように、頑張り過ぎず適度な加減で力の抜けた心構えでいることが大切です。

今回はまず心配性とは一体どんなメカニズムで成り立っているのかを探り、そして心配性を自分のペースで克服していくための具体的なステップをご紹介します。

「心配性」のメカニズム  

心配性とは、物事の先行きが気になり、心の中で不安が抑えきれないほど増殖してしまう状態のことを指します。

不安という感情は人間が生きていく上で必須のものですが、日常的に適度な対処法・解消法を知っていないと、生き辛さを常に抱え続けることになってしまいます。

心配性を自分の性格と勘違いし、余計に落ち込んでしまうケースも多々あります。しかし、心配性と自分自身を重ねる必要は全くありません。心配性とは単なる「考え方の癖」なのです。

心配性という名の「考え方の癖」が身についてしまう大きな原因の一つに、「自信・自尊心の欠如または不足」が挙げられます。これは、私たちが生きていく中で要となる「自己承認」に必要不可欠な要素です。

自信と自尊心が不足しているので、自分の存在自体を認めてあげることが容易ではなく、自分という人間を受け入れられるようになるまで(個人によって異なりますが)暫く時間がかかってしまうのです。

心配性になる「考え方の癖」は、直すことが可能

しかしご安心ください。嬉しいことに「考え方の癖」は身体についてしまった癖や歪みと同様、直せるものです。心理学では「考え方の癖」は「認知の歪み」だとされています。

心配性の人は多くの場合、過去に自分がしたことを気に病み、その出来事が周りの人間にどう理解されているのかを恐れて長期間引きずりがちです。

あまりにも深刻な場合は、認知の歪みである「破局思考」が身についてしまい、自分でコントロールが効かない状態になっている可能性があります。

この「破局思考」とは、物事を白か黒かで判断し、グレーの部分を排除してしまう「二分割思考」に基づくもの。

この二分割思考を続けていると、自分のエネルギーを消耗してしまい、負のスパイラルからなかなか抜け出せなくなります。

心配性を悪いものと思わず、上手に付き合っていく姿勢を取ろう

自分は心配性だと認識すると、早く克服しなくてはと焦ってしまうかもしれません。

しかし、それでは余計なストレスがかかり、ますます心がしんどくなってしまいます。心と身体は繋がっているので、やがて身体にも支障が出てきてしまうでしょう。

私たち人間の自然な心理として、何かを恐れたり嫌ったりすればするほど、それが心の中で大きな存在を占めてきます。

その存在が頭から離れないため、あまり関係のないことでも関連づけて考えてしまうようになります。

やがて結果として、恐怖を感じていたことにそっくりの事柄が起きてしまうという悪循環に陥ってしまう可能性も。

それを防ぐためには、心配性を「治さなくてはいけない、悪いもの」と思わない努力が必要です。

まず心配性はこれまでの人生で身についてしまった「癖」だと理解し、「一緒にゆっくり付き合っていこう」という姿勢を取りましょう。

治すことについては真剣に考えず、「いつか治るといいなあ」という具合に思ってみます。

最初は自然にそう思えなくても構いません。もし可能であれば「いつかはそんな風に思えるようになれると良いな」と心の中、もしくは口に出して言ってみます。

心配性の人は多くの場合、他人には寛容なのにも関わらず自分に厳しいという特徴があります。自分自身にも適度に力の抜けた、緩やかな姿勢で接しましょう。

「心配性」を和らげ、克服する3つのステップ  

今までお話ししてきたことを含め、心配性を克服するための具体的なステップを3つの段階に分けてご紹介します。

1.恐怖心を自覚する 

まずは、今自分が感じている恐怖を自覚することが第1ステップです。

心配性の人は恐怖を感じる物事や人々、そして恐怖という感情自体から距離を置き、見ないようにするという傾向があります。

しかし、心配事は逃げれば逃げるほど追ってくるものです。どこかで決心し、真っ向から立ち向かう覚悟を決めなければ、心配が減り人生をもっと楽しんでいる未来の自分に会うことができません。

様々なことに関する恐怖心は、その感情をまず認めてあげると、不思議なことに少し落ち着いてきます。

恐怖という感情に、そっと寄り添ってあげるイメージを持ってみましょう。

自分の大切な人が悲しんでいる時や悩んでいる時と同じように、隣にいて安心させてあげるのです。

2. 「今」に集中する

2番目のステップは、少し難しいですが頭を一旦ロジカルにして、事実をそのまま受け止めてみることです。

心配性の人は過去と未来についてとても深く考え、後悔や心配を募らせる場合が多いのですが、そこに「現在」「今」という一番大切な瞬間が抜け落ちていることに気がついているでしょうか?

心配や恐怖の渦の中にいると忘れてしまいがちですが、単純に「今」は「過去」の積み重ねであり、「未来」は「今」の積み重ねの上に成り立っています。「今」の自分が何を考え、感じ、どう行動するのかが常に鍵となっているのです。

これは最初難しく感じるかもしれませんが、コツを掴むと気が楽になってくるはずです。

「過去」と「未来」についてはコントロールが効かないので、天に任せてしまう気持ちで、ここにいる自分は「今」「現在」の1点に集中すれば良いのですから。

3. 忙しくして考える暇をなくす

3つ目のステップは、人との触れ合いの機会を増やすなどして、生活の充実を図ることです。例えば友達とお茶に行く、演劇や映画を観に行く、習い事を始めてみるなど、自分の日常のスケジュールを忙しくします。

適度に忙しいスケジュールに追われていると、考えたり心配したりしている時間が自然に減ります。ある時フッと「そういえば最近、あまり不安になったり心配になることがないな」と気づくはず。

つい色々なことが気になり心配になってしまうのは、そうできる時間を持て余しているとも解釈できます。つまり、その持て余している時間を意識的に減らし、無理のない形で心配を減らして行くのです。

しかし忙しすぎるスケジュールだと、逆にストレスの方が大きくなってきてしまうので、自分が頑張ってこなせる程度の忙しさに保っておきましょう。

まとめ

ここまでお話ししてきた内容を包括する上で重要となるのは、良い意味で全てを「あきらめる」ことです。「あきらめる」と聞くと、多くの人がマイナスなイメージを思い浮かべるでしょうが、実は「明らかにする」という意味も持つ、前向きな言葉だということを知っていましたか?

つまり絡み合っている物事を「明らかに」し、より良くなるために次のステップへ進んでいこう、という意味でもあるということ。

このポイントを的確に表してくれているのが、ベストセラーの『心配事の9割は起こらない』(枡野俊明著)の「減らす、手放す、忘れる」という「禅の教え」に基づいたこの一文。

自分ではどうにもならないことを受け入れたら、その状況と「共存」できるようになります。あるがまま、そのままの自分がいまできることに向き合えるようになる。どうにもならないことに、とらわれることがなくなると、「どうにかなる」ことに前向きの心で取り組めるのです。(枡野俊明著『心配事の9割は起こらない』より引用)

最初は少しずつかもしれませんが、今回紹介した3つのステップを真剣に踏んでいけば、きっと前より心配事が減り、清々しい気分で人生に向き合えるようになっている自分に気づくはずです。

心配ではなく笑顔が増える毎日を目標に、焦らずゆっくり進んでいきましょう。

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