ストレス耐性とは何か?ストレス耐性を高める方法

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長時間労働、パワーハラスメントなど、現代社会において私たちは様々なストレスにさらされています。

企業が採用において求める能力の一つとしてストレス耐性があることを挙げていることだけでなく、実際に多大なストレスによって心身に変調をきたす労働者が増えていることからも、高いストレス耐性は現代人に必要な能力と言えます。

しかし、ストレス耐性が高いとはいったいどのような状態を指すのでしょうか?多くの人は「嫌な事」があった時に「我慢する」ことをストレス耐性が高いと考えていますがそうではありません。

本記事ではストレス耐性を高める方法を紹介するに先立って、ストレスのメカニズムから説明します。

ストレスとは?

そもそもストレスとは私たちが肉体的、心理的な刺激(ストレッサー)を受けた時の感覚のことです。肉体的ストレッサーは気温の変化、騒音など、心理的ストレッサーには怒りや不安があります。

これらストレッサーを受けることによって私たちの体は様々な反応を引き起こします。

例えば道路工事の騒音によって物事に集中できないだけでなく、頭痛が引き起こされてしまうなど、その反応は様々であり、医学的には関係がないような生理現象が起こることもしばしばです。

また、継続的にストレスを感じ続けることで体のバランスが崩れ、肉体的、精神的に様々な疾患が発生すると考えられ、精神的な疾患ではうつ、統合失調症などが、肉体的な疾患では糖尿病、慢性胃炎、腰痛症なども引き起こされる場合があります。

ストレスによって体に変調をきたすメカニズムを図で表すと以下のようになります。


このようにストレッサーによって体調が悪化するのではなく、ストレッサーを受けて個人がどのように感じたかによって体調に変調をきたすのです。

これが同じ出来事に遭遇してもすぐに立ち直る人とふさぎ込んでしまう人の違いと言えますね。

ストレス耐性とは?

ストレスが溜まる仕組みとはいったいどんなものなのでしょうか。これを理解するためには私たちの体の仕組みを理解する必要があります。

私たちの体には恒常性(ホメオタシス)という機能が備わっています。転んでできた擦り傷がかさぶたになり1週間後には元通りになっているように、身体に変化があっても元に戻ろうとする力があるのです。

ちょうどゴムボールのようにへこんでも時間が経てばもとに戻ります。しかし、いくらゴムボールでも同じ刺激を受け続けていればゴムは伸び切り、空気も抜けてしまって元に戻らなくなりますよね。

人間の体も同様でいくら恒常性という機能が備わっていても継続的に刺激を受け続けると元には戻らなくなります。

このようにストレスが溜まるとはストレッサーによって恒常性が上手く機能しなくなっている状態のこと。

つまり、継続的にストレッサーを受け続けることとそれに対してマイナスの感情を持つことがストレス反応により体調を悪化させる原因と言えます。

そして、このストレスをうまく溜めないで生きていいられる人のことを、ストレス耐性が強い人ということができます。

さて、ここまでストレスとは何か、どのようにしてストレスが溜まるのかについて解説をしました。

このことからも最初に述べた「ただ我慢するだけ」というのは長い目で見た時に体調に支障をきたしてしまう可能性が高いことからもストレス耐性を高めるために必要な要素ではありません。

それではどのようにストレスに対処していけばいいのでしょうか。ストレス耐性を高めるための方法は2つあります。

ストレス耐性を高める方法

物事の受け止め方を変える

先ほども紹介したようにストレッサーによって体調が悪くなるのではなく、それをどう受け止め、どのような感情を持つかによって体調に変化が起きます。

そのため、物事の認知の仕方を変えてみることが大切です。例えばあなたが上司にぶっきらぼうな対応をされたとします。その時どう感じますか?

多くの人が「自分は上司に嫌われているのかな」「何か失礼なことを言ったのではないか」と考えてしまい、精神的に辛い状態となってしまいます。

しかし見方を変えてみると「もしかしたら上司は今朝奥さんと喧嘩したのかもしれない」「朝礼で今日は忙しいと言ってたからそのせいだろう」と言った捉え方もできます。

このように物事の捉え方ひとつで受けるストレスを軽くすることができるのです。

ストレス・コーピング

次にストレス・コーピングと言う方法があります。ストレスに上手く対処することという意味です。

問題解決型コーピング

まず一つ目はストレスの原因となっているストレッサーを取り除くという手法です。

例えばストレスの原因として一人で家事を全部しなければならないということが挙げられる場合、夫と相談して家事を分担してもらうようにするなどの方法でストレスの元を取り除くことができますよね。

ただ、このように上手く原因に対処できないことが多いのも現実。ストレスの原因が自分では対処できない場合どのようにすればいいのでしょうか。

情動焦点型コーピング

ストレスの原因が自分ではどうすることもできない場合、他のことで気分転換を図るという手法があります。

上司に怒られてむしゃくしゃするからおいしいケーキを食べるといった具合に何か自分の好きなことで気を紛らわすというのも有効です。

ストレスの原因に応じて適切な対処を

このようにストレス耐性を高めるための手法をまとめると、

  1. 物事の捉え方を変える
  2. ストレスの原因を取り除く
  3. 気分転換を取り入れる

以上3つが挙げられます。ここで知っておいてもらいたいのはこの3つのうちどれか1つだけできればストレス対策はバッチリと言うわけではありません。

ストレスの原因によって対処の方法は変えるべきです。

ストレスの原因が自分で対処できるものの場合はまず原因を取り除く問題解決型コーピング、自分ではどうしようもない場合は情動焦点型コーピング、それでも気が晴れない場合は物事の捉え方を変えてみるといった具合に対処を変えていくと良いでしょう。

我慢すること=ストレスに強いではない

このようにストレス耐性が高いというのは決して我慢強いということではありません。ただ耐えるだけではいずれは体調に変化をきたし取り返しのつかない事態になってしまう場合もあります。

大切なのはストレスの原因に適切に対処できることです。

この記事をヒントにストレス耐性を高めていきましょう。

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